JSPOからのお知らせ

  本年4月1日より新たに日本体育協会15代会長に就任した張 富士夫会長による記者会見が、4月4日、岸記念体育会館会議室にて行われました。
  当日は多数のメディアが参加するなか、就任のあいさつの他、各メディアとの質疑応答が行われました。

■張会長のあいさつ（要旨）

  はじめに、この度の「東北地方太平洋沖地震」により、お亡くなりなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。また、一日も早い復興と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
  私どもスポーツ界といたしましても被災地の皆さんに元気を与えられるよう一丸となって、ご支援していきたいと考えております。

  日本体育協会は、明治４４年（１９１１年）、我が国スポーツ界の統一組織としてスポーツを振興し、国民体力の向上を図ることを主な目的として創立され、初代の嘉納会長以来、歴代の会長の方々を中心に、多くの関係者の皆様のご尽力で我が国スポーツの振興に貢献してまいりました。
  現在、我が国スポーツの統一組織としての立場に立って、スポーツの全体的な振興に向け、国および日本オリンピック委員会をはじめとした関係機関・団体と連携を図り、スポーツ振興の諸施策を推進していく役割があると認識しています。

  森前会長は「誰もが好きな時に、好きなスポーツができるような環境を整備する」というお考えのもとで各種事業を推進してこられたことから、私も前会長の功績や取組みを踏まえて一層の組織の充実・強化と諸事業の充実・発展に努力してまいります。

  一昨年度より、スポーツ関連予算が政府の事業仕分けの対象となり、スポーツ界も厳しい評価を受けた一方、国レベルにおきましては、スポーツ立国戦略が公表され、「スポーツ基本法の制定」や「スポーツ庁の設置」などスポーツを巡る大きな動きがあり、スポーツ界を取り巻く環境は、今後、大きく変化していくものと思います。

  また、本年は日本オリンピック委員会とともに創立１００周年を迎えるとともに、4月1日に内閣府より新公益法人への移行認定処分がなされ、新たに公益財団法人日本体育協会としてスタートするなど、大変重要な時期を迎えております。

  このような時期において、本会は、国および加盟団体・準加盟団体と連携・協力をより密にして、「子ども」から「お年寄り」まで、国民自らが自己のライフスタイルに応じてスポーツを楽しめる生涯スポーツ社会の実現を目指し、役職員と力を合わせて各種事業を推進してまいりたいと考えております。

■メディアからの質問に対する回答（要旨）

【震災被災地への対応について】
  既に各種団体やアスリート個人による義援金や復興を支援するさまざまなイベントが行われている現状を大変嬉しく思っています。
  本会では、加盟・関係諸団体をはじめ、スポーツ少年団、総合型地域スポーツクラブおよび公認スポーツ指導者等スポーツに携わる関係者の方々に対し、広く義援金の募集の協力依頼を既にしておりますこととあわせ、被災された各県の体育協会に対し、本会独自の支援を検討しています。
  また、現在、日本サッカー協会、日本オリンピック委員会、日本トップリーグ連携機構、日本スポーツ振興センターと協力して、被災地を支援するプログラムの内容を検討しておりますので、詳細が決まり次第、お知らせいたします。

【日本体育協会の役割について】
  日本体育協会は、広く国民の中にスポーツを広げていくために、縁の下の力持ちとしての役割を担っていくことが大切かと考えています。そういった中で、本会加盟・関係団体がいきいきと活動できるように、下支えや後押しをしていければと考えています。
  また、本会が行う各種事業においても、一つ一つ着実に実行していくことが大切かと考えています。

【自身のスポーツ歴や現在の取り組みについて】
  幼少期から様々な運動に取り組みましたが、走ったり、跳んだりすることはどうも不得手で中々なじめるスポーツがありませんでした。そういった中、高校時代に剣道に出会ってからは、自分にあったスポーツとして、今日まで長く続けてこられました。こうした経験から、スポーツには様々な競技・種目があるため、必ず自分にあったものがあるのだと考えておりますし、そういった様々なスポーツを幼少期から体験できる環境が非常に大切なことだと思っております。
  私自身、剣道を続けてきたことが現在のトヨタ自動車への入社のきかっけとなったことや、（剣道から）精神的なタフさや行動力・実践力といった事を学べたように感じています。
  最近のスポーツ活動ですが、時間のある際に、竹刀での素振りやウォーキング、ゴルフなどを行っています。