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救急処置

暑い時期の運動中に熱中症が疑われるような症状が見られた場合、まず、重症な病型である熱射病かどうかを判断する必要があります。

熱射病の特徴は高体温(直腸温度40℃以上)と意識障害であり、応答が鈍い、言動がおかしいなど少しでも意識障害がみられる場合には熱射病を疑い、救急車を要請し、涼しいところに運び、速やかに身体冷却を行います。

意識が正常な場合には涼しい場所に移し、衣服をゆるめて寝かせ、スポーツドリンクなどで水分と塩分の補給を行います。また、うちわなどで扇ぐのもよいでしょう。 吐き気などで水分が補給できない場合には、医療機関へ搬送し、点滴などの治療が必要です。

大量に汗をかいたにもかかわらす、水だけしか補給していない状況で、熱けいれんが疑われる場合には、スポーツドリンクに塩を足したものや、生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水で水分と塩分を補給します。

このような処置をしても症状が改善しない場合には、医療機関に搬送します。症状が改善した場合は少なくとも翌日までは経過観察が必要です。