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日本版フィジカルリテラシー評価尺度の開発・検証 および普及啓発に関する研究

生涯にわたる健康づくりにおける身体活動・運動・スポーツの重要性がますます高まっており、子どもから高齢者に至るまで、それらを促進(あるいは阻害)する要因をより深く理解することが重要です。この点に関して、近年、国際的に身体活動の促進要因の 1 つとして「フィジカルリテラシー」という概念が着目されています。フィジカルリテラシーの定義そのものに未だ曖昧な点もありますが、生涯を通じて身体活動を維持するための動機づけ、自信、身体的資質、知識および理解に関わることがらで、日本では第3期スポーツ基本計画に子ども・若者の日常的な運動習慣の確立と体力の向上に関する記述の中で、「生涯にわたって運動やスポーツを継続し、心身共に健康で幸福な生活を営むことができる資質や能力」を「いわゆるフィジカルリテラシー」というように表現されています。
そこで、本研究では、子どもから高齢者に至るまで幅広い世代を対象とした日本版フィジカルリテラシー(Physical literacy)に関する評価尺度の開発およびその妥当性・信頼性等に関する検証を行うとともに、フィジカルリテラシー(Physical literacy)の普及・啓発に向けた実践的な取り組みの基礎となる情報収集を行うことを目的とします。

フィジカルリテラシーとは

フィジカルリテラシーの定義に関する世界的なコンセンサスはありませんが、行動習慣や身体的能力などのいくつかの重要な要素が一般的に注目されており、一部の国ではその国の研究者らが考えるフィジカルリテラシーに基づいて評価尺度が開発されています。
本研究において、フィジカルリテラシーの定義と評価方法の両方が掲載されている38件の文献のレビューを行った結果、2つの定義(Whiteheadが提案した「International Physical Literacy Association 」とDudleyが提案した「Sport Australia」)のいずれかを起源とした定義が示されていました。2つの定義は初版から現在まで発展しており、現在は次のように定義されています。  

■International Physical Literacy Association (2017)
フィジカルリテラシーは, 人生における身体活動の価値を認め,身体活動に従事することへの対策を講じるための動機,自信,身体的能力,知識,および理解として説明することができる.(IPLA, 2017)

■Sport Australia
フィジカルリテラシーとは,我々が活動的な生活を送るのに役立つスキル,知識,行動を構築することである.それは運動動作や身体活動を通して生じ,身体的,心理的,社会的,認知的能力を統合する総体的学習である.(Sport Australia,2017)  

記述に若干の違いはあるものの、その記載内容に含まれる要素/領域は、身体的能力/体力/運動技能、身体活動(行動)、知識と理解(認知)、動機と自信(情動的/心理的) の領域であることがわかります。ただし、Sport Australiaは加えて社会的要素が含まれているという特徴があります。 

日本版フィジカルリテラシー評価尺度の開発

本研究では下記のとおり令和3〜5年の3年間を通して文献レビューや調査を行い、日本版フィジカルリテラシー評価尺度の試案を作成しました。

1年目

諸外国の文献レビューを行い、フィジカルリテラシーに関する議論について整理するとともに、フィジカルリテラシーとスポーツ政策に関する諸外国のこれまでの時代的変遷についてまとめました。その結果、日本における評価尺度開発の観点には、学校教育・体育(学習指導要領)、体力テスト、アスリート育成システムなどにも一定の配慮をすべきであることなどが議論され、評価尺度には身体領域、心理(感情)領域、認知領域、社会領域の4領域を含むことが妥当であろうとのコンセンサスを得ました。そのうえで、ヨーロッパにおいて一般の方々がフィジカルリテラシーを自己評価するために作成された4領域16問で構成される尺度(Physical Literacy for Life:以下、PL4L)和文版の質問紙を用い、日本の成人を対象としたオンライン調査を行いました。

2年目

子どもを対象とした諸外国の評価尺度についてまとめるとともに、日本版フィジカルリテラシーを開発するにあたって重要となる学校教育および地域スポーツの視点からPLとの関わりについて議論しました。また、PL4L和文版の質問紙を用いて、日本の若年層(高校生)以上の年代に対するフィジカルリテラシーの実態に関する調査とその分析を行い、その結果を踏まえつつ、オーストラリアで開発された子ども向けの評価尺度(Physical Literacy in Children Questionnaire:以下PL-C Quest)を参考に、主に小学生〜中学生の子どもを対象とした4領域39項目で構成される日本版フィジカルリテラシー評価法の試案を作成しました。

3年目

まず高校生に対して実施したオンライン調査の追加分析を行い、PL4L和訳版がPLの4領域(身体、感情、認知、社会)を測定する尺度として妥当性を有しているか、またPL4L和訳版の因子妥当性、および身体活動量やスポーツクラブ・運動部活動への所属の有無との関連について検討しました。次に、日本の子ども(小中学生)を対象としたフィジカルリテラシー評価尺度の妥当性を検証するため、小学校5年生および中学校2年生を対象に予備調査を行い、実際の現場で実施する場合の問題等についても検証しました。さらに、これら実際の質問紙による調査とは別に、フィジカルリテラシー評価尺度試案と学習指導要領の対応関係についての検証も行いました。

今後は、子どもを対象とした日本版フィジカルリテラシーの妥当性、信頼性についてより大きなサンプルサイズでの検証を重ねるとともに、幼児を含む子どもから高齢者に至るまで幅広い世代を対象とした日本独自のフィジカルリテラシーの開発を目指します。

3年間の研究の歩み

フィジカルリテラシー検討過程の図

成人・高校生を対象にオンライン調査を実施したPhysical Literacy for Life(PL4L)質問項目(英文オリジナルおよび和文版)

英文 和文
1.Physical Activity
Number of Days
On how many of the last 7 days did you walk quickly, do sports or other physical activity for 30 minutes or longer?
〇⾝体活動
(日数)
過去7日間のうち,早歩きなどの運動や各種スポーツのような身体活動を30分以上行った日数は何日ですか.
2. Sedentary Behaviour
Hours and minutes per day
The following question is about the time you spent sitting on weekdays during the last 7 days. Include time spent at work, at home, while doing course work and during leisure time. This may include time spent sitting at a desk, visiting friends, reading, or sitting or lying down to watch television.

During the last 7 days, how much time in hours) did you usually spend sitting on a weekday?
〇座位行動
(1日あたりの時間:〇時間〇分)
過去7日間のうち,平日に座って過ごしていた時間は1日平均どのくらいありましたか.
※なお,職場や自宅で,何か作業をしていた時や趣味などを楽しんでいた時を含みます.
※また,机に向かって座っていた時,友人のもとを訪ねた時,あるいは読書やテレビを視聴するために座ったり横になったりしていた時なども含まれます.
3.PHYSICAL DOMAIN
The Physical Domain is about being able to:
- apply various combinations of movement competencies that a situation or environment requires;
- manipulate the body and different objects across a variety of movement environments (land, water, air);
- acquire components of fitness to successfully participate in a range of physical activities.
<身体領域>
「身体領域」では,以下のことがどの程度できるかについてうかがいます.続く質問をお答えください.
・状況や環境に応じ,さまざまな動作を組み合わせて運動することができるか.
・さまざまな環境(地上,水中,空中など)で自身の身体やいろいろな物(道具)を操作できるか.
・さまざまな身体活動に問題なく参加できる体力があるか.
1)Strength
Capacity of muscle(s) to exert force against an object
A: I have difficulty using my strength in simple daily activities (e.g. can't carry shopping bags or do a sit up; can't keep correct posture while seated).
B: I can use my strength in general contexts of physical activity (e.g. push-ups, sit-ups, pull-ups, gardening/shovelling).
C: I'm able to use my strength in challenging contexts of physical activity (e.g. lifting heavy weights, rock climbing, circuit training, vigorous activity).
〇筋力
あなたの筋力(筋肉が力を発揮する能力)について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:日常生活の場面で,力を発揮することが難しい(例:買物袋を持ち運ぶことができない,起き上がることができない,座っている時に適切な姿勢を維持できないなど)
レベル2:通常の身体活動の場面で,力を発揮することができる(例:日常的な家事作業や,腕立て伏せ,腹筋運動,懸垂運動など)
レベル3:激しい身体活動の場面で,より大きな力を発揮することができる(例:重い物を持ち上げる,ウエイトトレーニングやサーキットトレーニングといった激しい身体活動など)
2)Stamina
Capacity to sustain prolonged physical effort
A: l have difficulty making light efforts (e.g. can't go up a flight of stairs without getting out of breath; have to take breaks while walking around).
B: I can participate in activities that take moderate physical effort and make me breathe somewhat heavier than normal (e.g. carrying light loads, running/bicycling at a regular pace).
C: I can participate in diverse challenging activities that take hard physical effort and make me breathe much harder than normal (e.g. heavy lifting, digging, aerobics, fast running/bicycling for extended periods of time).
〇スタミナ
あなたのスタミナ(長時間にわたり身体活動を持続する能力)について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:軽い身体活動でも継続することが難しい(例:休憩を取りながらでないと階段を登ったり歩き回ることができないなど)
レベル2:少し息がはずむような身体活動ができる(例:軽い荷物を運ぶ,一定のペースで走る/自転車をこぐなど)
レベル3:身体的にきついと感じ,息がかなりはずむような身体活動ができる(例:重い荷物を運ぶ,エアロビクス,長時間にわたり速く走る/自転車をこぐなど)
3)Movement skills
Movement skills that allow the person to move independently from one spot to another
A: Thave difficulty moving (e.g need assistance walking).
B: I can move using different skills in general contexts of physical activity (e.g. rolling, jumping, running climbing). C: I can move using different skills in challeging contexts of physical activity (e.g. running in a competitive game or race, climbing a difficult wall, sprinting to catch a bus).
〇自力での移動
あなたのある地点から別の地点へ移動する能力について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:人の助けを借りずに移動することが難しい(例:歩行のために補助が必要であるなど)
レベル2:通常の身体活動場面で,さまざまな動作で移動できる(例:走る,跳ぶ,登るなど)
レベル3:激しい身体活動の場面であっても,さまざまなで動作で移動できる(例:試合やレースで走る,バスに乗るために疾走する,登りにくい壁を登るなど)
4)Movement using an object
Movement skills used to move on, in or with equipment from one place to another
A: I have difficulty using objects/an apparatus to move from one place to another (e.g. can't ride a bicycle or skate).
B: I can use objects/an apparatus to move from one place to another in general contexts of physical activity (e.g. bicycle, skateboard, surf, ski, roller skates).
C: I can use objects/an apparatus to move in challeging contexts of physical activity (e.g. cycling on a hilly trail, skiing on a difficult course, riding a horse).
〇道具を使った移動
あなたの用具を使用してある地点から別の地点へ移動する能力について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:用具を使用して移動することが難しい(例:自転車に乗ることができないなど)
レベル2:通常の身体活動場面で,用具を使用して移動することができる(例:自転車,キックボード,スケートボード,スキーなど)
レベル3:用具を使用した身体活動が難しい場面であっても,移動することができる(例:坂道で自転車をこぐ,難しいコースでスキーをするなど)
5)Coordination & balance
Capacity to move two or more body parts in a controlled, smooth and efficient manner
A: I have difficulty coordinating my movements and balacing myself (e.g. can't hold myself upright without assistance).
B: I can coordinate my movements and balance myself in general contexts of physical activity (e.g. dance, batting a ball, walking on a beam, gymnastics).
C: I can coordinate my movements and balance myself in challeging contexts of physical activity (e.g. dancing a fast choreography, balance on a moving plataform).
〇コーディネーションとバランス
あなたのコーディネーション(調整)能力とバランス(平衡)能力について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:自分の動きを調整したりバランスをとったりすることが難しい(例:補助なしで立っていることができない)
レベル2:通常の身体活動場面で,自分の動きを調整したりバランスをとったりすることができる(例:ダンスをする,平均台の上を歩く,体操をするなど)
レベル3:難易度の高い身体活動場面であっても,自分の動きを調整したりバランスをとることができる(例:スピードのある振り付けでダンスをする,動く台の上でバランスをとる)
4.EMOTIONAL DOMAIN
The Emotional Domain is about being able to:
- acquire satisfaction and enjoyment from different movement experiences
- understand emotional responses, such as empathy and sensitivity, during movement and physical activities
- manage physical responses, such as fatigue or pain, during movement and physical activities
- persist with movement in the face of difficulty, challenge or failure, in the belief that improvement will come with persistent learning and effort
<感情領域>
「感情領域」では,以下のことについてうかがいます.続く質問をお答えください.
・さまざまな運動経験から満足感と楽しみを得ることができるか.
・身体活動を行っている際に,共感や感受性などの,感情を理解できるか.
・身体活動を行っている際に,疲労または痛みなどの身体的な反応に対応できるか.
・困難,難題,または失敗に直面しても努力して学習し続けることによって向上すると信じて,身体活動を続けられるか.
1)Motivation
Reasons for engaging in movement and physical activity
A: I don't feel like participating in physical activities/movement.
B: I participate in physical activity because it brings me approval, recognition or rewards from others.
C: I participate in physical activity because it brings me joy, pleasure and self-realisation.
〇モチベーション
あなたが身体活動を行う理由について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動を行う気にならない
レベル2:身体活動を行うのは,他者からの承認,評価,報酬が得られるからである
レベル3:身体活動を行うのは,喜び,楽しみ,自己実現が得られるからである
2)Confidence
A belief in your capacity to perform in movement and physical activity setting/s
A: I'm not confident I can participate in physical activities.
B: l am confident I can participate in general contexts of physical activity (e.g. housekeeping activities, active communiting, sports participation, fitness activies).
C: I'm confident I can participate in physical activities in challeging situations (e.g. new or unknown contexts, lack of time, feeling tired).
〇自信
あなたの身体活動場面における(自分の能力を発揮できる)自信について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動を行う自信がない
レベル2:通常の身体活動場面(例:自転車や徒歩による通勤・通学,スポーツ,フィットネスなど)であれば,自分ならできるという自信がある
レベル3:身体活動を行うことが難しい場面(例:新しい,未知の状況,時間がない,疲れているなど)であっても,自分ならできるという自信がある
4)Emotional regulation
Capacity to adjust and control emotions (e.g. happiness, sadness, fear, anger) and resulting behaviours in relation to movement and physical activity contexts
During Physical Activities:
A: l have difficulty recognising my emotions.
B: I can recognise my emotions.
C: I can manage my emotions using different strategies (e.g. focusing on positive thoughts, calming down before reacting).
〇感情的な調整・制御
あなたの身体活動に関連する感情(例:喜び,悲しみ,恐れ,怒りなど)とその結果としての行動の調整・制御について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動場面において自分の感情の変化に気づくのが苦手である
レベル2:身体活動場面において自分の感情の変化を認識できる
レベル3:身体活動場面において自分の感情をコントロールすることができる(例:ポジティブな考え方に意識を向ける,感情のまま行動する前に心を落ち着かせる)
5.COGNITIVE DOMAIN
The Cognitive Domain is about being able to:
- Reason and make appropriate decisions, knowing how, when, and why to perform certain movement skills
- Adhere to rules and to apply tactics within a game
- Set and implement goals within Physical Activities
- Use knowledge regarding Physical Activities
<認知領域>
「認知領域」では,以下のことについてうかがいます.続く質問をお答えください.
・どのように,いつ,何のために,どのような動きをするのかを知り,適切な判断を下すことができるか.
・ルールを守り,ゲームの中で戦術を利用できるか.
・身体活動の中で目標を設定し,実行できるか.
・身体活動に関する知識を活用できるか.
2)Rules (& tactics)
Regulations, guidelines or principles governing conduct or procedure within activities. May be explicit, spoken or unspoken (e.g. safety and hygiene rules, rules in games). Planned and ad hoc decisions and actions, employed in the moment for the pursuit of goals
A: I have difficulty recognising the rules or tactics of the physical activities I participate in.
B: I know and adhere to the rules and tactics of the physical activities participate in.
C: I can adjust rules and tactics to the specific physical activity contexts I'm in.
〇ルールと戦術
あなたが身体活動の場面で遵守すべき規則,ガイドライン,原則,あるいは手続き(例:安全や衛生面のルール,試合中のルールなど.それらは,明示的なもの,口頭で言われるもの,あるいは暗黙の了解の場合がある),また目標達成のために,その場で行われる計画的かつ臨機応変な意思決定や行動について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動に参加するためのルールや戦術を認識することが苦手である
レベル2:行っている身体活動のルールや戦術を理解し守っている
レベル3:自分が行う身体活動の場面や状況に合わせて,ルールや戦術を調整できる
6.SOCIAL DOMAIN
The Social Domain is about being able to:
- utilise the natural and built environment for connection to others and place through movement and physical activity
- lead others in collaborative, ethical and inclusive behaviours in physical activity, including understanding when to be a team member or a leader
- share and learn from experiences from your own and other cultures
- exhibit fair play and ethical behaviour in a variety of physical activities and environments.
<社会領域>
「社会領域」では,以下のことについてうかがいます.続く質問をお答えください.
・身体活動を用いて他の人と関わり合えるように自然環境を利用したり,環境を整えることができているか.
・チームメンバーとして,またはリーダーとしての役割を理解することを含め,身体活動において協調的,倫理的,インクルーシブ(共に支え合う)な行動で他者を先導できているか.
・自国や他国の文化から得た経験を共有し,そこから学ぶことができているか.
・さまざまな身体活動や環境において,フェアプレーと倫理的な行動を示すことができているか.
1)Ethics
Moral principles that govern a person’s behaviour relating to fairness and justice.
A: I have difficulty recognising pronciples of fairness, respect and inclusion in physical activities.
B: I generally apply principles of fairness and inclusion in physical activities.
C: I can use strategies to improve conditions for respect, fairness amd inclusion in physical activities.
〇倫理
あなたの公平さや正義に関わる道徳的原理について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動において,公正であり,他者を尊重し,インクルーシブ(共に支え合う)であることが苦手である
レベル2:身体活動において,公正であり,インクルーシブであろうとしている
レベル3:身体活動において,他者の尊重,公正,インクルーシブの状況を改善に向かわせることができる
2)Society & culture
Appreciation of cultural values that exist within groups, organisations and communities (e.g. symbols, chants,traditional dances and games, salutations, habits)
A: I have difficulty recognising cultural values and practices in physical activities.
B: I can recognise and participate in cultural values and practices in physical activities.
C: I respect and encourage dive.
〇社会と文化
あなたの文化的な価値観(シンボル,ゲーム,礼儀作法,習慣など)の正しい理解について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動における文化的な価値観や習慣を認めることが難しい
レベル2:身体活動における文化的な価値観や習慣を認識し,それに参加することができる
レベル3:身体活動における文化的な価値観や習慣を尊重して積極的に取り組む姿勢でいる
3)Collaboration
Social skills for successful interaction with others, including communication, cooperation, leadership and conflict resolution.
A: I have difficulty collaborating with others during physical activities.
B: I respect and collaborate with others during physical activities(e.g. respect another participant's space, share equipment or ball).
C: I actively support and encourage the success of otherss during physical activities(e.g. help another participant).
〇協力
あなたの他者と上手に交流する社会的スキル(コミュニケーション,協力,リーダーシップ,争いごとの解決など)について最もあてはまるレベルをお答えください.
レベル1:身体活動において,他者と協力・協調することが苦手である
レベル2:身体活動において,他者を尊重して協力・協調できる(例:他の参加者のスペースを尊重する,道具やボールを共有する)
レベル3:身体活動において,他者がうまくいくように積極的にサポートし,励ますことができる
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成人・高校生を対象にオンライン調査を実施したPhysical Literacy for Life(PL4L)質問項目(英文オリジナルおよび和文版)PDFアイコン

日本の子どもを対象としたフィジカルリテラシー評価尺度の試案 質問項目一覧(令和6年3月時点)

領域 要素 内容
身体的 1 移動技能 体を移動させる動き
2 道具を使った移動 道具を使って移動すること
3 用具の操作 用具を操作する動き
4 全身持久力 スタミナ
5 筋持久力 一定の力を出し続けること
6 協調性 調整直
7 身体的なリズム感 リズミカルな体の動き
8 安定性/バランス バランスをとる動き
9 柔軟性 体の柔らかさ
10 移動技能 体を移動させる動き
11 敏捷性 素早い身のこなし
12 移動技能 体を移動させる動き
13 スピード 走る速さ
心理的 1 モチベーション 運動・スポーツへの意欲
2 感情の調整・制御 気持ちのコントロール
3 身体活動の調整・制御 活動レベルのコントロール
4 自己認識 自分の能力の理解
5 自身 自分を信じること
6 楽しさ 楽しもうとする態度
7 場所とのつながり 運動やスポーツをするお気に入りの場所
社会的 1 倫理観1 勝敗に関わらない相手への尊重
2 倫理観2 相手を大切にする心と行動
3 倫理観3 真の公正さ
4 寛容の精神 仲間の受け入れ、思いやり
5 相互尊敬 審判に対する態度と感謝
6 人間関係 人との関わり
7 協力 他者へのサポート
8 社会と文化 さまざまな楽しみ方に対する学習意欲
9 スポーツ環境への配慮 道具や施設を大切にする心
10 課題解決に向けた協力関係 課題を解決するための協力
認知的 1 知識 運動・スポーツ実践の効果の理解
2 ルールの厳守 ルールを守ること
3 ルールのアレンジ ルールの工夫
4 推論 理由を考え解決すること
5 戦略と計画 良い手立てを考えること
6 戦術 成功するための考え方
7 知覚的認識 状況理解・予測した行動
8 安全性とリスク 安全に活動すること
9 自己観察能力 自分のできばえの評価
日常活動 1 身体活動1 中高強度身体活動60分を達成した日数
2 身体活動2 運動・スポーツの実施頻度(平日、休日)
3 座位行動 スクリーンタイム(平日、休日)
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研究報告書

令和3〜5年の研究報告書は下記ページよりご参照ください。
なお、各年次の研究報告書には研究プロジェクト会議の議事録も掲載しています。

スポーツ医・科学研究報告書(令和3〜5年度)

https://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid1384.html