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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2007/10/22

メルマガ(第25号)連携ニュース 事業を見直す「会員調査」 ~会員の満足度・ニーズ調査の実施と事業への活かし方

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第25号」と連携した内容となっております。
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  筆の里スポーツクラブ(広島県熊野町)は、人口約26,000人。「暮らしの中にスポーツを!心と体をリフレッシュ!」をテーマに平成7年6月に設立された。クラブでは、地域のニーズに合った事業を展開するため、アンケート調査を行ない活動に反映させている。現在、隔年で内容を修正しながら実施している(実際の調査票は関連Word参照)。
  調査票の作成や結果入力・集計は事務局員2名で行っている。調査票の配布・回収は各教室の指導者にお願いしているが、不参加会員(入会したものの来ていない)や退会会員へは郵送でやり取りしており、その分の経費はかかる。しかし、作図や分析まとめ作業も内部で行っており費用はあまりかかっていない。隔年実施で要領を得ているせいか、作業の負担感は少ない。

  アンケート調査結果をもとに会員のニーズを把握し、スポーツ教室の開催種目を選び、年々実施する種目を増やしている。設立時は11種目11教室、会員数459名だったが、12年経った平成18年度では23種目39教室(クラブ)、会員数1,013名となり、会員数は2倍以上伸びた(関連PDF:会員数の推移参照)。60歳以上の会員が約半数を占めている。
  調査はスポーツニーズを把握するためのものだけではなく、スポーツを楽しむことを通じての効果やトラブルなどを探り出すことも目的としている。具体的に体の変化について尋ねると、「気持ちが明るくなった」(30%)、「足腰が丈夫になった」「肩こりがなくなった」(各20%)と、スポーツ活動を通じて体調がよくなり、メンタル面にも効果があることが明らかになった。(関連PDF  図1・2参照)

  また、クラブ参加後の通院状況も尋ねたところ、「過去には通院していたが現在は通院していない」という人が21%いた(関連PDF 図3参照)。これは、クラブ参加時点で通院中の人を取り出してみると、クラブ参加でそのうちの4割超が通院しなくなったことになる。病気の回復には様々な要因がからむので、クラブ参加だけが直接の要因とは言い切れないものの、医療費削減面におおいに貢献していると思われる。このようにアンケート調査は、クラブの社会的効果を数値化でき、関係各所の説得材料にも有効に使える。

  アンケート調査の結果、会員の「テニスを体験したい」との声により、初心者がすぐに慣れラリーを楽しめるよう初心者向けのルールや用具を用意した。「教室に来る人が多過ぎて思うように運動できない」との会員の声からは、1教室当たり1,000円の登録料をとることに決め混雑緩和を図っている(*)。
  また、不参加者や退会者にはその理由も聞き、結果を真摯に受け止めるようにしている。現在88人いる指導者の研修会で関連する調査結果を配布し、今後どうしたらいいか自ら考え、グループでディスカッションする時間も作った。役員・指導者全体で改善を図る姿勢である。
  筆の里スポーツクラブは、会員の一人ひとりの意見を聞き入れることのできるクラブをつくるために、当て職や名前だけの役員でない会員による組織をつくっている。組織の改革は、設立から12年の間に3度も見直しを行なった。会員が自分に合ったスポーツを楽しみ、日頃のコミュニケーションを大事にし、笑顔や笑い声がいっぱいのクラブをめざしている。

  (*)現在、教室登録料を含む会費は、以下の通りである。
       町民の年会費3,000円(小中学生2,000円、幼児500円)、1教室当たり登録料1,000円(町外者3,000円)、
       用具施設等の活動費は種目により異なるるが年間最高2,000円まで。
                                                                  (大野都弥子  筆の里スポーツクラブ クラブマネジャー)



  

関連PDF 図1・2・3 [ PDF : 7KB ]

関連Word 会員向けアンケート調査票) [ Word : 56KB ]

関連PDF 会員数の推移(平成8年~18年度) [ PDF : 27KB ]