本文へスキップします。

H1

JSPOからのお知らせ

日本スポーツ協会からのお知らせ:index

お知らせ2020/05/25

【5/25更新版】スポーツ活動再開時の新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防について(2020年5月25日に更新しました)

【更新のポイント】
1.スポーツ活動時のマスク着用に関する配慮について更新しました。
 1)マスクを着用しない場合は、周囲の人との距離を十分に空ける。
 2)マスクを着用する場合は、これまでよりも運動強度を落とす。
2.令和2年5月21日にスポーツ庁から発出された「 学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について」にリンクしました。

※従来のコンディショニングや熱中症予防対策を徹底することで、その多くが新型コロナウイルス感染症対策にもつながることをご理解ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


これから暑い日が続きます。これまでの新型コロナウイルス感染症対策とあわせて、熱中症予防対策が必要となります。特に、これまでの外出自粛の影響により、体力の低下や暑さに慣れていないこと、そして、マスクをつけてスポーツを行うと熱放散が妨げられることから、通常よりも熱中症のリスクが高くなりますので、より注意が必要となります。
なお、このメッセージは各地で徐々にスポーツ活動が再開される状況に対するものです。

新型コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染だと考えられています。そのため、スポーツ活動時の対策としては、いわゆる三つの密を避けることはもちろん、次のことが重要です。

・周囲の人と距離を空ける
・こまめに手洗いあるいはアルコール消毒を行う
・スポーツ活動に支障のない範囲でマスクを着用する

(注)掲載内容については、現段階で得られている知見等を踏まえ、取りまとめています。
   今後、新たな知見等によって、適宜見直しが行われることがあることを予めご了承ください。
                                 【令和2年5月25日更新】

         

スポーツ活動の再開時は、以下についての配慮が必要となります。

1)体力低下と暑熱順化に配慮する※1
これまでの外出自粛の影響により体力が低下していること、暑さへ慣れていないことが想定されます。これらは熱中症発症のリスク要因となるため、スポーツ活動を再開する場合はくれぐれも無理のないよう慎重に、運動強度を調節し、適宜休憩をとり、適切な水分補給を心がけてください。

2)日頃の体調管理と体調チェックを徹底する※2
体調が悪いと体温調節機能が低下し、熱中症につながります。日頃から睡眠、食事をしっかりとり、生活リズムを整えるなど体調管理に配慮するとともに、スポーツ活動を行う前に必ず体調をチェックするように心がけてください。このことは、スポーツ活動中の熱中症予防はもちろん、新型コロナウイルス感染症対策にもつながります。

3)マスクを着用しない場合は周囲の人との距離を十分に空ける※2,3
飛沫の拡散を防ぐため、日常生活ではできるだけマスクを着用することが推奨されています。ただし、マスクをつけてスポーツを行うと呼吸がしづらくなるため、マスクをつける場合にはこれまでよりも運動強度を落として行うよう心がけてください。マスクを着用しない場合は、周囲の人との距離を十分に空けるよう心がけてください。

※1  スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(日本スポーツ協会)
熱中症予防対策としては、基本的にはこれまでと同じです。スポーツによる熱中症事故は、適切に予防さえすれば防げるものです。熱中症予防の原則として「スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条」としてまとめています。
https://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid776.html#guide01

※2  スポーツイベントの再開に向けた感染拡大予防ガイドライン(日本スポーツ協会、日本障がい者スポーツ協会)
新型コロナウイルスへの感染防止策として、1)運動・スポーツの種類に関わらず、運動・スポーツをしていない間も含め、周囲の人となるべく距離を空けること、2)直前の体調を確認すること(検温、症状の有無など)、3)スポーツ活動中以外についてはマスクを着用すること(スポーツ活動中は参加者等の判断による)などが定められています。
https://www.japan-sports.or.jp/news/tabid92.html?itemid=4158

※3  学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について(スポーツ庁)
体育の授業においては、熱中症等の身体へのリスクを考慮し、児童生徒の間隔を十分に確保することや、不必要な会話をしないなどの対策を講じれば、マスクを着用する必要はないと提示されています。その他、授業前後の移動中にはマスクを着用することや、教師は原則マスクを着用することなどの感染症対策についてまとめられています。
https://www.mext.go.jp/content/20200521-mxt_kouhou01-000004520_3.pdf

 


<最後にひと言>
「N95」などの医療機関で使用される高機能マスクは通気性が悪く、スポーツ活動時の使用は勧められません。飛沫の拡散を予防することが目的となるため、普通のマスクで結構です。あるいは、マスクの代用としてネックゲイターやバンダナで顔を覆うなど工夫してください。疲れたらマスクを外して休憩を取りましょう。




公益財団法人日本スポーツ協会
スポーツ医・科学委員会委員長
川原 貴