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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2008/06/20

メルマガ(第33号)連携ニュース 「横浜開港祭」 大イベントを舞台に総合型クラブの認知向上をねらう

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第33号」と連携した内容となっております。
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●満場一致で決定「大イベントを舞台にクラブのPRをしよう!」

  横浜市には、(財)横浜市体育協会登録の総合型地域スポーツクラブが12ある(2008年5月現在)。横浜市独自の補助金制度や、市体協の地区担当制などもあり、全国的にみても熱心な取り組みをしている。市民協働を推進する中田市長が、最近「総合型地域スポーツクラブは、地域づくりにおいても重要な役割を果たしている」と関心を持っている。
    
  今年3月、クラブの社会的認知向上や相互協力、情報交換等を目的に「横浜市総合型地域スポーツクラブ連絡協議会」の準備委員会が活動を開始した。その会議で意見交換をしているうちに課題が出された。
  「360万人もいる横浜市で現在のクラブ数では少なすぎる・・・」

  総合型クラブは、大都市のような人口が多い地域では作りにくい傾向がある。しかし、「できない」と嘆いたり、行政に文句を言ったりするのではなく、「では、どうすればいいのか」を自分たちで考えた。そして、「全市民対象の大イベントで総合型クラブのPRをしよう!」という話が出てきた。「1クラブだけでやるのは無理。一緒にやろうと、満場一致で決まった」と連絡協議会準備委員会会長の原さん(総合型はざわクラブ会長)は言う。

  市民が楽しみに待つ年に1度の大イベント「横浜開港祭」は今年で27回目。横浜の「港」をシンボルに市民参加型で作る「市民祭」である。2009年には開港150周年を迎える。
  もともと、市内の総合型クラブ「FCゴール」クラブマネジャーの半谷さんがこのイベントに以前から関わっていたこともあり、市体協や市の市民活力推進局のサポートのもと、話は着々と進んでいった。

●大イベントで目立つ「着ぐるみ」効果は絶大

  全クラブのポスター大パネルを並べ何本もの幟(のぼり)を立てたブースであるが、訪れていきなりパネルを見る人やチラシを手に取る人は少ない。イベントのプログラム等に参加して初めて、「総合型地域スポーツクラブというのがあるんだ」という認識をもつ。したがって、認知向上のためには、まず人目を引く→少しでも参加してもらう→少しでも興味をもってもらう→関連情報を提供する、という段階的な手順を踏まなければならない。

  市内の小中学校が開港記念日で休みということもあり、横浜開港祭の来場者は、幼児から小学生の子どもを連れた家族層が圧倒的に多い。会場が広く数多くのブースがある中、いかに足を止めてもらうかが大イベントで開催する際の課題だ。そこで、動員されたのが、市体協のPRツール「キャプテンわん」の着ぐるみである。白い犬をモチーフとしたキャラクターだが、著名なアニメ等のものではなく、子どもにとっては初めて見るキャラクターである。にもかかわらず、「キャプテンわん」は大人気。愛くるしい動きはプロの技だが、子たちは「動く巨大なぬいぐるみ」に、触ったり、抱きついたり、一緒に写真を撮ったり、おおいに楽しんでいた。

  「親子青空スポーツ」の親子体操では、「横浜スポーツ&カルチャークラブ(YSCC)」インストラクターのさわやかな掛け声のもと、参加者と一緒に「キャプテンわん」も体操する。サッカーが盛んな土地柄であり、リフティングなどサッカーミニ教室には子ども達が自然に大勢集まる。子どもを引きつければ親もついて来る。「総合型地域スポーツクラブ?  へえぇ~、知らなかった」という反応で、チラシなどを手に取る親が少なくない。

●簡潔な説明とわかりやすいチラシ

  1日3~5千人はプログラムに参加していると思われる。しかし、近くにある「食」関連のブースは、買い求めるお客さんが長蛇の列をつくり、「食」はいっそうの集客力がある。クラブはその行列にチラシを配る。「総合型地域スポーツクラブ?  何ですか、それ?」という質問に、住民目線で簡潔に魅力を伝えられるかがPRのポイントだ。例えば、クラブの活動内容を短く言い表し、廉価で誰でも気軽に参加できる良さ(なぜなら地域住民がつくって運営しているから)などのメリットである。

  「横浜スポーツ&カルチャークラブ(YSCC)」のイベント用チラシには、「このクラブには夢がある  スポーツを通じて地域をファミリーに」という理念とともに、「一貫指導」「異年齢間の交流」「サッカー中心だが他のスポーツ活動も行っている」という総合型クラブの特徴を、文章を少なめにわかりやすく強調している。
  また、情報提供の際は、住む地域にクラブがあるかどうかもポイントになる。居住地にない場合は、既存クラブ一覧を渡してとりあえずPRすることになる。

  このイベントでの事業に向けて、各クラブ1万円ずつ出し合い、オレンジ色のスタッフ・ジャンパーやパネル作成の経費にあてた。ブース出店にあたり、運営スタッフ協力・幟やクラブリーフレット等のPR物提供・体験プログラム(指導者の手配等)提供など各クラブができる範囲での協力体制を整えたことに加え、市体協、市の職員も複数名応援に来ている。
  地元ケーブルテレビの取材によりPRの模様はTV放映される予定であるが、「横浜開港祭」での合同PRは今年が初めてであり、その効果はすぐには表れないかもしれない。しかし、70万人が集まる大イベント(主催者発表)にもかかわらず、「1人でも(総合型クラブに)出会ってくれたらいい」(原会長)という、一人ひとりの心に届く地道なPR活動が、徐々に実を結んでいくのだろう。

●来年は「もっと大きくPRしたい!」

  組織を超えて互いに手を取り合えば、想像以上に大きなことができるという相乗効果を、このイベント参加が証明しているようだ。連絡協議会正式発足前の実施により、組織体制地固めの役割も果たしている。内部の結束力が強まり、外部の人の輪もどんどん拡がっていく。

  「来年の横浜開港祭ではもっと大きくPRしたい!」と原会長は意欲的である。できれば各クラブでブースを持ち、クラブの特徴あるプログラムや魅力を紹介できたらいいと考えている。来年はスタッフ数を倍増して臨む予定である。「行政の広報では、かなり名前が出ているが、総合型クラブの認知度は地元ではまだ低い。PR(し続ける)一語に尽きる」(原会長)。

  6月の開港祭に対して、秋には地域の祭りにもブースを出したい、着ぐるみも使いたい、と構想は広がる。5月の横浜市の大きなスポーツイベント「ヨコハマ・ワールド・ウォーク」ではすでに実施したところだが、11月の「横浜マラソン大会」などでも連絡協議会主体で総合型クラブのPRをする予定である。「横浜市内の総合型クラブ数を人口ボリュームに合わせて50クラブ位にしたい!」という目標は、決して夢ではない。

【事例のポイント】
◆イベントは、「舞台」が大きいほど関係者のモチベーション・アップにつながる。
◆大型イベントでは、まず、人目につかせ興味をもってもらうことが必要になる。
◆住民目線で、簡潔に、内容と魅力を伝えられるかがPRのポイントとなる。
◆連絡協議会のプレイベントであるが、結束力を高め、体制づくりに寄与している。

【イベント・地域関連情報】
▼「第27回横浜開港祭」イベント概要      
開催日;平成20年6月1日(日)、2日(月)
会  場;みなとみらい21臨港パーク、山下地区・新港地区・大さん橋・その他周辺
主催;横浜開港祭協議会、横浜市、横浜商工会議所、横浜観光コンベンション・ビューロー、横浜青年会議所


  

関連PDF 「第27回横浜開港祭」活動写真 [ PDF : 1972KB ]