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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2008/05/20

メルマガ(第32号)連携ニュース <特集> 委託金の効果的な使い方

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第32号」と連携した内容となっております。
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●魅力を高めるもの
【目玉になる著名な講師に謝金を使う】
・元オリンピック選手をイベント時の指導者として招聘した。人が集まり、クラブを広く周知することができた。このようなプレ事業を数多く実施することは、クラブの広報にもなり、会員の定着、新規会員の獲得にもつながる。
・「自分たちのためではなく、地域のために活動するということを見えるようにする」ことを目的に、オープンイベント開催時、特別講師謝金をフル活用しシドニー五輪女子ソフトボール代表選手を呼んで「スポーツクリニック」を開催した。当日は予想を上回る参加があり、「また来年もやってほしい!」というリクエストもでた。
・設立総会での記念イベントの実施の際に、著名なサッカー指導者に講演してもらい、多くの人が集まった。

【「顔」となるデザインにお金をかける】
・クラブではパンフレットをはじめ様々な印刷物を配るので、印刷会社に依頼し、できるだけ印象に残るセンスのよいものを作るようにした。ロゴやキャラクターも、クラブの「顔・シンボル」となるので、印刷物に合わせて制作し、その洗練されたデザインに、クラブのイメージアップやステータスが高まった、とのこと。

●一般に周知するもの
【最初だからこそ、カラフルで目立つチラシを作る】
・プレ事業や住民説明会の案内チラシなどは、雛形を決めて(色・イラストなど)、あえてカラフルなものを作る。学校のチラシはモノクロが多く、カラーのものは目立つので効果的に配布できる。こうしたチラシの配布は、1回だけではなく数回やるのがポイント。3回目になると「あっ、またやるんだ」と認識する人が多くなる。
    
【プロの技を使ったタウン誌風クラブ紙を配布する】
・タウン誌風にクラブの活動やニュース(取り組み)をまとめたクラブ紙を、地域のマクドナルドなどファーストフード店に設置してもらったところ、一般住民への知名度がアップした。手作りではなく、印刷会社などプロの手によるレイアウト・版下製作&印刷(写真入り、フルカラー)にしたところがポイント。手にとってもらえるようなクオリティが大事である。

●人材、プログラムを開発するもの
【青少年に協力してもらう教室・イベントを開催する】
・小中学生などのジュニア(少年団未加入)対象の初心者向けスポーツ教室を行う際には、高校生にも参加・協力してもらうように開催する。地域の高校生が地域の小中学生と接するよい機会となり、また、このような機会に青少年がクラブを知り理解することは、将来のクラブ設立・運営に関わる人を増やしていくことにもつながる。

【指導者発掘にお金をかける】
・地域には面白い特技や専門分野をもった人材がけっこういるので、その発掘にお金をかける。具体的には、イベントやプレ事業時の参加者アンケートや会員登録時に指導できる内容・人の情報を提供してもらい、ミニ体験会などで実際に指導をしてもらって様子をみる。また、スポーツでは体育協会に登録している有資格指導者に来てもらうようなきっかけをつくる。

【研修や視察に積極的に参加する】
・クラブの設立・運営に関わる人材育成に注力。具体的には、ノウハウ・情報を蓄積するために、いろいろなクラブを視察、クラブ関係者の話を聞く、研修会で情報を収集する、などである。委託金では、先進総合型クラブの視察や都道府県体育協会が行う研修会、連絡協議会への出席旅費が支出できる。

●(長期的な)コスト削減につながるもの
【お金をかけて作成し、お金をかけずに配布する】
・例えば、パンフレットは、固定と流動部分を分けた構成で作る。つまり、表紙、理念、規定等の固定部分の版下は継続して使える良いものを委託金で作成し、プログラムなど毎月変わるものは、お金をかけずワープロ・コピーなどで作成し、それを固定版に挟みこんで配布する。通信費の節約も考えて軽量化し、配布の際はなるべく会員の手をかりるようにする。

【HPや携帯を使った広報活動を実施する】
・一度良いものを作れば効果のあるホームページだが、更新頻度が悪いと効果は半減してしまう。更新の手間を考え更新できる人材を確保しなければならない。しかし、クラブ内にできる人材がいない場合もある。行政がIT推進事業を行っていることに目をつけ、IT関係のNPO法人の協力を得てHPを運営しているクラブがある。
・また、無料のホームページ作成ツールを利用すれば、インターネットを接続するだけでHPを開設することができる。クラブ内にHP作成経験者がいれば、業者に依頼する分の委託金を賃金にまわすことができる。
・最近は更新しやすいブログの活用が増えている。また、パソコンより携帯を使う人が増えているので、携帯を使った情報発信・機能充実にお金を使うのも効果的である。

【年度で色を変えた会員証を作る】
・会員の年度更新は、事務局の手を煩わす煩雑な作業である。入金確認の手間を省けるように、年度で色を変えた会員証を発行するクラブがある。こうすることで、その年の会費支払いの有無が一目でわかる。「会費を支払わなければ」という意識づけ、会費の支払い促進、事務局の省力化、三方にメリットがある。

●タイムリーなもの(今のうちにやっておけば効果的)
【初期段階で仮説検証型の調査を実施する】
・地域住民対象のニーズ調査は、調査前に仮説をたて、調査の結果をどのように活かすか等を想定して実施しないと意味がない。ざっくりした内容の調査よりは、具体的なクラブの活動内容を想定して、その反応や手ごたえをみる調査の方が実際には使える。
・調査集計をシルバー人材センターに依頼し、コスト削減をしたクラブがある。また、調査結果をクラブの広報紙と一緒に全戸配布してPRを行った例もある(「この町では半数の人がスポーツをやりたくても出来ないでいる。だから総合型クラブでスポーツしませんか」と説明)。

【専門家のノウハウやデータを蓄積していく】
・高齢者の要介護予防教室の講座を開催する際、行政と連携し、介護福祉士、看護師、健康運動指導士
に協力してもらう。クラブ設立後、そのような講座をクラブの中心的な事業の一つとして実施することを目的に、専門家のノウハウを吸収していく。有効に使える数値を把握し、蓄積・フィードバックもする。委託金で行っている間に、いかに専門家のノウハウや今後使えるデータをクラブに蓄積するかがポイントである。

●付録;失敗例
・2年間の委託金のほとんどを、コーチ謝金と会場使用料に投入していたクラブ。運営委員会は5名で増えず、会議にも代表者以外参加したことはない。2年間、参加費を一度もとっていない。今後どうするのか。
・常設プログラムの外部講師への謝金の支払いが設立後はできなくなり、講師が離れてしまった。それなりに謝金をとる外部講師に対しては、定員割れするようであれば謝金も減額することを事前に伝えておく。