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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2008/01/22

メルマガ(第28号)連携ニュース 指定クラブ誕生キーパーソンズ  ~柊原地区総合型地域スポーツクラブ(鹿児島県垂水市)

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第28号」と連携した内容となっております。
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  垂水市は鹿児島のシンボル桜島の南東に位置する温暖な気候に恵まれた人口約18,508人程度の中規模都市です。柊原(くぬぎばる)地区では、伝統行事が継承されており、浜駅伝や歩こう会などの子供育成会を中心としたスポーツ活動が実施され、コミュニティが形成されている地域です。しかしながら、柊原地区においても過疎化、少子化の影響により環境が変わりつつあります。特に子供のスポーツ環境について危機感を抱き「いけんかせんと!!」と思うおやじ達の熱い気持ちがスポーツクラブ設立に向けた原動力となりました。

  子供達のための環境づくりは大人の仕事であると感じる気持ちが総合型地域スポーツクラブの核となっている「おやじの会」の原点で、その活動を学校、地域の体育指導委員、公民館が支援しています。
  「負けず嫌い」のおやじの会が中心となって目指すこの地域づくりは自由な発想のもと地域のいろいろな人を巻き込みながら前進しているところです。おやじ達のパワーの源は何といっても楽しい『のんかた』(飲み会)であり、それが強い団結力を生んでいます。最終的な目標は地域づくりであることを常に意識しながら、問題点をクリアしていく所にやりがいを感じ、何事にも前向きに取り組んでいます。
  委託事業があるから取り組むのではなく、「地域のために必要なことを、自分たちの手で」という気持ちが成功につながると信じています。
  学校・公民館・保護者が連携し、「いつでも  どこでも  いつまでも」を合い言葉にスポーツの楽しさや喜びを味わい、スポーツを通じて、健康な体をつくり、未来に向けた明るい地域づくりを目指していきたいと考えています。

  柊原地区総合型地域スポーツクラブの特徴といえば、まず、小学校との連携でしょう。
  学校と連携することは、スポーツ好きな子供だけでなく、全ての子供の体力向上へとつながり、またそのことが保護者の一体感を生み、クラブへの理解につながっていると思います。前校長の「地域あっての学校」という意識は、現在でも校長先生をはじめ、全職員に引き継がれ、小規模校ならではの地域との密着を実践しています。  また最近では、柊原小学校の児童が「遊ぼうよ!地球は僕らの運動場」という標語により、平成18年度子供の体力向上キャンペーンで文部科学大臣賞を受賞したこともクラブを支える関係者の活力となっています。
  最初から無理な計画を立てず、子供と保護者のスポーツ環境の改善を中心に地道に取り組み、最終的に地域全体に広げて行くことが大切であると私達は考えています。

☆うまくいっている点
(1)小学校との連携
  垂水市では毎年、水泳と陸上の記録会が行われているため、その2種目をメインに小学生を対象としたスポーツ教室を開催。開催時期を大会前に設定し、地元の鹿屋体育大学と連携のもと、保護者の目に見える形で結果を出すことができた。また、夏休みのプール開放時の指導は、事故防止や安全管理の面でも保護者に好評である。陸上教室は放課後の開催にもかかわらず、学校のほとんどの教員がサポート役として参加し、指導技術の習得に勤めるなど理想的な形となった。

(2)既存団体の活用
  既存のスポーツ少年団と連携し、期間限定のサッカー教室を開催。その後継続したい人は、スポーツ少年団に加入することでお互いメリットのある事業を展開。当初で既存団体の指導者の理解を得ることでクラブの大きなサポーターとなった。

(3)自由な発想?
  会長の「サツマイモも植えて稼ごう。」の一言で始まった農作業。幸い農業関係者も多い土地柄でなんとか出荷し、結果的にはある程度の収入を得ることができた。初めて体験する農作業は、思った以上に大変で物を作ることの苦労、食物の感謝の気持ちを感じるすばらしいきっかけとなった。資金の確保以上に、今後のクラブづくりに活かされることになった。

(4)地域の特性を活かす!
  夏休みに開催するマリンスポーツ教室(バナナボート・マリンジェット・カヌー・シーカヤック・ヨット)は地元の海岸線を利用して開催され、特に人気のイベントである。地元関係者や協力により、全ての種目を格安で思う存分体験できる。恵まれた環境に中にあっても個人ではなかなか体験することができなかったことが、おやじの会という組織ができたことで可能となった。

☆課題
(1)中学校との連携
  小学校区でのクラブであることから、子供の中学校進学と同時に、親子ともイベント等へ参加しなくなり、クラブから離れていくような状況がある。現在行っているメニューが小学生中心のものが多い点もあるが、中学校との連携を強めることが必要と思われる。中学校で現在、毎日のように行われる部活動の回数制限や中学校職員のクラブへの理解を求めていくつもりである。

(2)行政の積極的な支援と広報の必要性
  最終的には本クラブのような組織が市内全域に誕生し、会費による安定的な事業の運営を目指しているが、なかなか他の地域に広がって行かない。市による積極的な支援と広報が必要ではないか?

◎「おやじの会」発足とこれまでの経緯
平成16年8月に現会長(赤塚隆二)が柊原小の保護者を中心とした地域の防犯組織「おやじの会」を発足。
※当初は警察と連携しながら「地域(子供や高齢者)を守りたい。」というおやじの思いで結成された。現在も青パト(青色回転灯をつけた自主防犯パトロール車)活動も非常に盛んである。
※発足当時、会の活動内容の中にスポーツ、レクリエーション・健康作りも取り入れることを「おやじの会」のメンバーであった当時の行政担当者が提案した。この時点で提案者は既にスポーツクラブを描いており、委託事業があることもメンバーに説明。

  事業の委託を受けるまでの1年半、月1回、定例会とスポーツレクリエーション活動、防犯活動を実施しながら、様々な行事等(十五夜・餅つき)を復活。「おやじの会」の知名度が校区民に浸透した。
  現在、赤塚・大迫の2名が総合型地域スポーツクラブについての研修会等に参加し、総合型地域スポーツクラブへの理解を深め、育成推進事業について検討した。県教育委員会担当者の協力、垂水市教育委員会、柊原小学校、地区公民館と全ての体制が整ったため、平成18年4月に正式に育成指定クラブに申請をおこなった。
(報告:永田智和  鹿児島県クラブ育成アドバイザー)

【柊原地区総合型地域スポーツクラブ連絡先】
住所:鹿児島県垂水市柊原3454番地  (柊原公民館内)  TEL:0994-35-2622    担当:事務局  池田  健

夏休みのマリンスポーツ教室は地元の海岸線を利用して開催した人気のイベントです。
地元の鹿屋体育大学と連係して開催。保護者の方から評判がとてもよかった。
地元の指導者と鹿屋体育大学学生の
指導の下、9~10月に開催。