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2007/11/20
メルマガ(第26号)連携ニュース 「失敗に学ぶケース・スタディ」 ~既存団体の協力が得られず、新規参入は困難です~
※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第26号」と連携した内容となっております。 メールマガジン配信希望の方は、下記関連リンク「メルマガ登録ページ」より登録いただけます。::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「失敗に学ぶケース・スタディ」 ~既存団体の協力が得られず、新規参入は困難です~【質問】 自治組織を中心に総合型クラブ設立準備中で来年立ち上げを予定しています。地域ではスポーツ関連団体がもともと活発に活動していて「一緒にやりましょう」と呼びかけましたが、「施設の空きがないのに、新しいクラブを作って大丈夫なのか。そもそも必要性があるのか」という反応でした。設立に向けて新しい種目を増やしたいのですが協力が得られません。総合型クラブは「志」をもち新しく作られるクラブですが、旧来のスポーツシステムのもと既存の団体・クラブが多くある中で、新規参入は非常に困難です。どうしたらいいでしょうか。【ケースの考え方】 「志」を持ちがんばっているのに、良いことをしているのに、協力が得られない、クラブ設立にむけて意気揚々なだけに、どうして分かってくれないのだろう・・・と、がっかりしてしまいますね。現場では、こんな気持ちを味わうことが少なからずあります。けれども、がっかりしないでください。これは既存の団体と、ストレートに話した場合に、もどってくる普通の反応なのですから。逆にいえば、変化球を使えば、クリアできる場合も多いのです。●なぜ、協力が得られないのでしょうか? あなたが、活発に活動している既存の団体の立場なら、と想像してみて下さい。「この『志』は素晴らしいから、一緒にやりましょう」という言葉を、すんなり受け入れることが出来ますか?会員さんたちへの説明はどうしますか?「活発に活動していて、不都合もないのに、なぜ?」と思いませんか?「施設が利用できなくなって活動回数が減ってしまうのでは?」と心配になりませんか?「新しいクラブを作ります」と話すことで、相手は、自分たちの従来の活動を阻害される?と、不安をもってしまったのです。そんな雰囲気の中で、「協力してください」「一緒にやりましょう」と言っても、なかなか「YES」とはなりません。●では、どうアプローチすればよいのでしょうか? ビジネスでもボランティアでも基本は一緒です。対人間作業(コミュニケーション)である、「交渉」や「説明」「説得」に大事なのは、『相手の立場にたってみること』。 相手にとって有益なことは何だろうか、相手が問題だと感じていることは何だろうか?ということを想像してみて下さい。一緒にやることで、マイナスの部分もあるかもしれないけれど、それにも増して有益なことがある、また、相手が問題と感じていることが解決できる、それらを見つけて、クラブ(のプログラム)と連動させ、わかりやすく相手に話すこと。スポーツと一緒です。相手を調査研究して、把握して、その上で作戦をねり、投げ球を決める。マニュアルはありません。相手により、その都度、ベストな球を投げられるよう「コミュニケーションスキル」を磨いて下さい! 基本は「相手の立場にたつ」です。 最初のアプローチは、良くも悪しくも後々まで影響します。急がず慎重に。 もう一つ、既存団体の活動の歴史や実績も十分に尊重すべきです。自らのクラブの志と照らし合わせて、相手の活動を否定・批判するような発言をしないようにしましょう。クラブ設立の熱い時期に、ついうっかりしがちなことです。お気をつけて。●既存団体の協力は、今は無理。けれども設立にむけて新しい種目は増やしたい。 既存のスポーツ団体だけでなく、「自治会」にある、まちづくり・子育て・文化などの団体やサークル、個人にも目をむけてみてはいかがでしょう? 一緒に出来ることがあるかもしれません。また、体育施設でなくても、適したスペースさえあれば出来るスポーツもあります。固定施設を必要としないプログラムもあります。既存団体との協力関係を構築するためには、無理せず、最初から完璧を求めず、クラブの基本を見据えつつも、実施プログラムも柔軟に考えていきましょう。 ぜひ、あなたなり、状況なりの変化球を見つけて、再度、相手に投げてみてください。(伊倉晶子 クラブしっきーずマネジャー兼理事、東京都クラブ育成アドバイザー)
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