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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2007/09/20

メルマガ(第24号)連携ニュース 今月のクラブサポーター  ~人が輝く、地域が変わる~

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第24号」と連携した内容となっております。
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  NPO法人ごうどスポーツクラブ(岐阜県神戸町)は、平成15年4月に設立された総合型地域スポーツクラブである。会員数は2,600人を超え、大型のクラブとして全国でも知名度が高い。比叡山から最澄によって移された日吉神社(817年建立)をはじめ歴史文化財や伝説が多くある町である。人口約2万人、こじんまりした古い町ということもあり、会長の小倉氏を中心に、スポーツ関連団体のみならず地域にあるすべての団体に粘り強く呼びかけ、勉強会を重ね、神戸町全体つまりオール神戸で総合型クラブをつくっていった。

  ごうどスポーツクラブ設立のきっかけは、文科省のモデル事業であるが、熱意ある住民個人や地域の様々な団体・企業等に支えられていることは間違いない。そして、総合型クラブの成否には、一クラブではできない部分での行政の側面支援が重要な鍵を握る。ごうどスポーツクラブの懸命な活動姿勢と呼応して、神戸町では総合型クラブをよく理解し支援もされている。

  行政もまた、総合型クラブのサポーターである。住民の生活に最も近い市区町村単位で、住民・地域全体の福利を自らめざす総合型クラブへの行政支援は、“人が輝く、地域が変わる”ための土台となる。では、神戸町では、どのような「想い」「期待」でごうどスポーツクラブを支援しているのか、またその支援の具体的な内容や成果について、小倉会長に神戸町長の吉田弘義氏へインタビューをしていただいた。

【小倉】町として総合型クラブを支援するようになった経緯・きっかけを教えてください。
【町長】文科省のモデル事業を平成13年度から3年間受け、神戸町と体育指導委員が主体となって設立を推進しました。  総合型クラブは、子どもから大人までスポーツに接することができる場です。単純に勝利至上主義に走る現在のスポーツ環境は、町民に平等にスポーツをする場を提供できているとは言えず、その意味で総合型クラブは的を得たものだと判断したわけです。

【小倉】町として総合型クラブの支援を、具体的にどのようにしていますか。
【町長】施設面では、クラブハウスの施設無償貸与があります。これは、toto助成金と町の補助金2千万円をかけて町民体育館を改修し、一部をサロン風に改修し拠点として使えるようにしました。倉庫も改修して、託児室や幼児が遊べる「キッズルーム」もつくりました。また、町内スポーツ施設の優先使用や施設使用料の減免も行っています。さらにフィットネスルームの開設クラブへの委託は大きな成果が生まれています。
【小倉】クラブにこのような拠点ができたことで、地域に末永く根付くクラブとして現実的な将来像を描くことができるようになりました。
【町長】人的な部分では、神戸町職員を1名、常勤(フルタイム)で派遣しています。
お金の部分では、体育協会、スポーツ少年団への補助金を含め年間4百万円出しています(平成18年度)。そのほか、小倉会長の言われる「行政の精神的な支援」には全面的に応えていきたいと思います。

【小倉】ありがとうございます。「精神的な支援」が実はクラブにとって、とても大事で必要としていることです。行政からの賛同や協力、いつも相談にのってもらえることなどが、クラブの運営スタッフの精神的支えや励みになります。町の補助金の占める比率は、年間予算の16%程度です。会費など自己財源が8割強、寄付・協賛金も5%あります。4百万円は大きな補助金額ですが、町にとってその効果をどのように見出されていますか。
【町長】そうですね、神戸中学校部活動へクラブからの外部指導者派遣によって、年齢に応じた練習内容が適切に行えるようになりました。各大会で好成績もあげています。また、町のスポーツ施設の有効活用ができるようになりました。今まで空いていた時間帯があったのですが、それがクラブのプログラム・時間帯の工夫によってずいぶん減りました。スポーツ人口も目に見えて増えています。またクラブ側よりこれら費用対効果の分析・評価がなされ報告がきちんとあげられるということも行政にとって喜ばしいことです。

【小倉】中学校部活動顧問や指導者の方には、ごうどスポーツクラブの指導者(スポーツリーダー)として登録いただき、両方の立場で指導が行えるようになっています。土日は原則クラブの活動としていますし、クラブで小中一貫の指導もしています。
最後に、総合型クラブに寄せる期待についてお話をいただけますか。
【町長】総合型クラブは、地域住民が主役となって企画運営できる素晴らしい場や機会を作っていると思います。そのため住民のニーズが反映され、多くの町民がクラブ会員となります。総合型クラブを継続していけば、健康なまちづくりの推進が図られます。行政は側面的な支援になりますが、クラブが主体的に永続的にマネジメントしていくことが継続・発展していくうえで大事でしょう。今後更なる発展を期待しています。
【小倉】クラブの理念“スポーツを通じて『人づくり』・『まちづくり』”は不変です。主体性やマネジメントがあるクラブだからこそ行政が支援するのでしょうね。町長のご配慮と思いやりのある言葉に、大変感謝するとともに心強く思いました。本日は、お忙しい中、貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

参考文献:小倉弐郎監修、下野和男編著、NPO法人ごうどスポーツクラブ編集
「地域に飛び出せ!ごうどスポーツクラブGOごー」カヨウ出版、2007年5月発行  1,500円  
(購入問合せTEL0584-27-1171ごうどスポーツクラブ)


インタビューに穏やかに対応していただく吉田町長