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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2007/07/20

メルマガ(第22号)連携ニュース クラブ設立カレンダー ~いのスポーツクラブ(高知県いの町)~ 部会と連動し、実質1年で立ち上げたクラブ

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第22号」と連携した内容となっております。
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  今月から隔月で始まる「クラブ設立カレンダー」は、主に、育成指定クラブを卒業したクラブが、どのような手順や段階を踏んで設立総会を迎えたかを時系列で紹介するものです。また、振り返っていただき、良かった点や改善点のコメントもいただきます。これからクラブを立ち上げようと考えている関係者やアドバイスする立場の方々の参考になれば幸いです。
今月は、高知県の「いのスポーツクラブ」です。人口約28,000人の地域に、2人の体育指導委員が、県の講習会受講をきっかけに取り組みを開始しました。

(1)育成指定クラブへの申請と進まなかった初年度(平成17年春~平成18年2月)
  クラブマネジャー(体育指導委員)の説明不足・行政の認識不足などにより総合型クラブに対する取り組みの方向を設立準備委員会で見出すのに時間を要した。部会制については、設立準備委員各人に責任と自覚をもって取り組んでもらうために移行した。

(2)失敗を活かして「円滑な組織体制づくり」の取り組み(平成18年3~5月)
  設立準備委員会(以下「委員会」)は、無理のないペースとして月1回の頻度で開催。最初の2回は、これまでの経過報告、他地域も含む総合型クラブの現状、今後の活動やスケジュールについて話合う。5月の第3回では、設立総会の日程(平成19年2月25日)から逆算するかたちでタイムスケジュールを決め、円滑に進めていくために必要な組織づくりを検討していく。

(3)部会制の本格始動(平成18年6月)
  6月の第4回委員会で、「総務」「財務」「広報」「イベント企画」の部会ごとに役割や部長を決め、設立までの年間スケジュールを組む。「総務」は、年間スケジュールの作成、目的・理念の作成に取り掛かかり、「財務」は、会費、予算案、寄付・協賛金、会費納入方法などを検討、「広報」は、ネーミング・ロゴ、ホームページの検討、パンフレットの作成、「イベント企画」は、教室やイベントの検討を行う。各部会の役割および部会の約1年間の活動状況の詳細は、文末PDFファイルの通りである。

(4)委員会で部会からの提案を審議(平成18年7月~8月)
  7月の第5回委員会では、趣意書・理念、キャッチフレーズの検討(総務部)、教室や種目の検討(イベント部)、クラブ広報誌検討(広報部)がなされ、8月の第6回委員会で、趣意書、理念、キャッチフレーズが完成し、クラブ名も決定。それらに基づき、イメージキャラクターやロゴ募集(広報部)に取り掛かる。町の「いの広報」での広報活動に向けて準備を行い(広報部)、翌月の9月以降、毎月クラブのPRを「いの広報」で行う。
●基本理念「スポーツ及び文化活動の振興を通じて、地域コミュニティーの活性化を図り、健康で明るい町づ
  くりに貢献します」
●キャッチフレーズ「はばたけ!人の和、地域の輪。100年後でもやっぱりいいのぉ~!」

(5)規約作成、各団体への説明を開始(平成18年9月~10月)
  9月には、総務部で規約(定款)作成を開始し、NPO取得も併せて検討する。この頃から、地域の小中高など学校、町内老人クラブ、商工団体、体育会、など各団体への説明を総務部で随時行っていく。財務部では、会費・予算案、助成金の申請を検討する。イベント企画部では、平成19年度の事業企画を検討し作成する。クラブの核となる「いの!YOU・遊スポーツ」のプログラムも完成。「スポーツの秋」にふさわしい10月には、パドルテニス教室、ドッヂビー教室などを、クラブのPRも兼ねて一般向けに実施する(イベント企画部)。

(6)設立総会準備に着手、イメージキャラクター・ロゴの決定(平成18年11月~12月)
  総務部では、設立総会の議案書作成に着手し、総会の日時・場所を決定する。イベント企画部では、クラブ設立後の運営を見据えて初心者向けを意識した教室や大会を毎週のように開催。財務部では、12月に助成金申請し、会費・予算案を決定する。広報部では、半年前から検討していたイメージキャラクター・ロゴを決定。また、会員募集用パンフレットを作成し、会員募集に着手する。

(7)設立総会の詳細決定、設立総会開催(平成19年1月~2月)
  総務部では、規約・定款を完成させ、会員種別や募集の仕方などについて検討する。総務部とイベント企画部を中心に、総会の内容や文書、案内等の詳細を検討・決定する。
●平成19年2月25日  設立総会開催

◆振り返って、良かったと思う点
・最初の段階で、クラブマネジャーから、設立総会の日時等協議事項の提案があり、それに基づき協議をしていたのでとくに問題はなかった。
・会員の募集について、クラブの認知度があがるにつれて、スポーツ人口の新たな掘り起こしが一歩ずつではあるが進んでいる。
・設立を通してある程度基盤ができることで、プログラム開発へエネルギーがまわせるようになった。子どもの居場所づくりのようなこと(エンジョイ!サタディスポーツ)を、土曜日の午前中を利用して、武道・球技・運動能力アップなど各週異なるスポーツを提供している。子どもたちが一つのスポーツに偏らないスポーツバランス感覚を養っていけているのではないかと思う。

◆振り返って、改善した方がいいと思う点(運営を開始して、設立までにこれをすればよかったと思う点)
・設立準備委員の人選
  各人仕事を持ちながらの活動のため、部会を開催しても参加者は数名程度ということがほとんどであった。一部の人に書類・設立総会資料等を作成する作業が集中した。人数が多すぎれば人任せ、少なすぎれば一人への負担が増え、あまりよい状態にはならない。部会制もいいが、事務局を充実させ、事務局提案型でもよかったかもしれない。
・謝金の発生する外部招聘指導者によるサークル立ち上げについて
  採算ベースにあった会員数になるまで待ってから立ち上げた方がよかった。現在、2サークルが採算割れとなり、厳しい状態にある。

(青地三男  いのスポーツクラブ会長)


  

関連PDF 設立までの詳細(A3版) [ PDF : 15KB ]

関連PDF 設立までの詳細(A4版) [ PDF : 16KB ]