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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2007/02/20

メルマガ(第17号)連携ニュース「指定クラブ訪問記」

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第17号」と連携した内容となっております。
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指定クラブ訪問記  ~銘苅小学校総合型地域スポーツクラブ<ゆいスポーツクラブ>(沖縄県那覇市)~

  ミーニシ(方言で北風のこと)が吹き荒び、冷たい小雨がそぼ降る師走、クラブ創設準備2年目の「銘苅(めかる)小学校ゆいスポーツクラブ」の活動紹介を目的に開かれた「第1回新都心ゆいフェスタ」に参加した。荒天にもかかわらず大勢の参加者で学校全体が熱気に包まれていた。
  会場の銘苅小学校いっぱいにくりひろげられたプログラムは、ニュースポーツを中心にした軽スポーツ体験・文化活動体験・舞台発表、そしてバザー・出店コーナーも並び、実に多彩なプログラムが用意され、会場は嬉々とした老若男女で大賑わい。小生も童心に還りゲームの輪の中に入れさせてもらった。細やかなプログラム演出にご苦労されているスタッフの姿に、クラブ設立への並々ならぬ熱い思いとクラブ創設に向けた確かな歩みを実感した。

  銘苅地域一帯は戦後いち早く米軍に強制収用され、35年ぶりに返還された土地である。県都那覇市の新都心計画のもとに商業を核にした新しい街づくりがスタートし、その中に銘苅小学校が2年前に開校した。このような背景を持つこの街は、伝統的なコミュニティが無い地域であったといっても過言ではない。

  『ひと』が動いた。「ゆいスポーツクラブ」は、この方をおいて語れない。初代で現校長(クラブ準備委員長)の上地幸市先生である。先生は学校を活動拠点にした総合型クラブで、学校と地域を結ぶ学校づくりと地域づくりを理念のひとつとして掲げた。先生の誠意・熱意とお人柄に惹かれ、地域の自治会長・会社経営者・通り会(通りに隣接する店舗等の会)・マスコミ関係者・スポーツ指導者・行政や学校関係者等々が動いた。上地校長先生のパッション(情熱)に周りの人々のコンパッション(共感)が呼応し、地域による、地域のための、総合型クラブ活動の環境づくりがスタートしたのである。

  『もの』(学校施設)は地域のために。銘苅小学校には「地域連携室」というユニークな空間がある。この一室は学校と地域を結ぶ大切な場所である。ここでは自治会の集会所として活用されるだけでなく、なんと地域企業の会議も開かれるそうである!!!。事務局スタッフの大盛政史さんが語るには「学校施設を提供することで、地域の目が学校に向いてくれる」と。
また、ゆいスポーツクラブ活動拠点の学校は、常に地域に開放されている。施設利用手続きの簡素化・低料金化が図られ、放課後の施設管理を「ゆいスポーツクラブ」のスタッフが担っており、安全で、いつでも・誰でも利用できる学校施設は地域の大きな魅力となり、財産になっている。

  『こと』(活動の方向性と課題)の共有。上地幸市先生は「ゆいスポーツクラブの目指す姿」を、(1)マイスポーツを見つけ楽しむことができるクラブ、(2)多種目のスポーツができるクラブ、(3)レジャー活動のためにできるようにする指導からレジャーとして楽しんで指導を行うクラブ、(4)異年齢・異世代の人々がともにプレイするクラブ、(5)見る・支える・語る・教える・プレイするクラブ、(6)健康・安全に配慮し生きる力を育むクラブ、(7)人々の結びつきが豊かになり地域に貢献するクラブ、として示してくださった。
  一見、順風満帆のような「ゆいスポーツクラブ」だが、感じた課題を挙げると、(1)クラブ創設後の財源確保と組織の強化、(2)地域全体との理念の共有、(3)継続的な指導者の確保等である。しかし、「熱意は全てを解決する」の言葉どおり、素晴らしいスタッフがこれらの諸課題を解決するであろう。「学校と地域、人と人との結い」を目指して活動する「ゆいスポーツクラブ」に大きな拍手をおくりたい。
フェスタが終わる頃、冷たいミーニシは一段と強くなっていたが、清々しく感じられた。あのミーニシは「総合型クラブ」と言う新しい風だったのだ・・・。校門を後にしながらそう思った。

(報告:仲里  健    沖縄県クラブ育成アドバイザー)

《クラブの住所・連絡先》:事務局  大盛  政史
  〒900-0004  沖縄県那覇市銘苅2-8-30フリーベル新都心3-304
TEL:090-8292-4776    FAX:098-862-6443


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