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総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2006/02/20

メルマガ(第05号)連携ニュース「総合型クラブ設立・運営のリスクマネジメント(その4)」

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第05号」と連携した内容となっております。
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Q;クラブにとって、契約は、どの程度必要なものですか?
  私たちの生活する社会は契約社会と呼ばれています。これは社会的活動を行なうには全て契約の概念が必要とされるからです。経済活動のほとんどは契約であると言えます。クラブも当然この経済活動の中で独り立ちしていかなければなりません。正しい契約の知識を身につけていきましょう。
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  契約とは企業間で交わされる難しい契約書などを想像しがちですが、私たちの身の回りでも数々の契約が交わされています。それでは契約とはいったいどのようなものでしょうか?  簡単に言うと、自分と相手がお互い納得した内容で取りきめを行なうことです。「ボールを一個ください」「はい、(ご購入)ありがとうございます」。このやり取りが既に契約を交わしたことになります。
  契約成立とは、契約書を作成したとき、または印鑑を押したときのことではありません。先ほどのように、「ボールを一個ください」「はい、ありがとうございます」、この時点で既に法律上では、契約成立ということになります。ですからこのような意思の合意があった以降、お互いに契約を守らなければならない義務が生じてきます。

  それでは、意思の合意で契約が成立なら、なぜ契約書が必要なのでしょうか?  それはのちのちのトラブルを防ぐために証拠として必要なのです。先ほども書きましたが、法律上、お互いの意思の合意で契約は成立します。ですが所詮、言葉は証拠として残りません。記憶にあっても明確な証拠ではありません。また、人間は忘れる動物です。時に自分に都合の悪いことは忘れてしまいます。そんな時、契約当時の内容を証明するために契約書を作成することになります。これらの明確な証拠は、裁判上でもトラブルを解決するための重要な要素となります。
  日本では今まであまり契約という概念がシビアではありませんでした。日本では相手を信頼して形式的な契約を交わすことが今まで多かったようです。冒頭にも書きましたが、現在は契約社会と呼ばれています。経済活動は契約で動いております。総合型クラブも、様々な企業や団体と共存する経済活動において自力で運営をしていかなければなりません。ですから一層、こういった契約の意識が必要とされます。特に事務所を借りる時、会員を募る時、スポーツプログラムを提供する時、物を購入する時など、正しい契約の知識を使い、クラブのリスクマネジメントとして、契約書を作成する、または読み取れるようにしなければなりません。

  まずは契約書を目の前に出されたときは、必ず隅から隅までよく読んでください。次に少しでも分からない点、納得できない点があったら必ず相手に確認してください。これには難しい法律知識は必要ありません。話が違う、こうして欲しいなどのことでも確認してください。そしてお互いが理解した後に印鑑を押すようにして下さい。また、これからはなるべく決めたことは書面で残すようにしてください。古典的ですが、書面に残すほうが証拠としては確実です。これが契約トラブルを解決するための最大の方法だと考えられます。                                    

(行政書士  谷塚  哲)