本文へスキップします。

総合型地域スポーツクラブに関するお知らせ

総合型クラブ2006/01/20

メルマガ(第04号)連携ニュース「指定クラブ訪問記」

※本ニュースは本日配信の「総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジン第04号」と連携した内容となっております。
  メールマガジン配信希望の方は、下記関連リンク「メルマガ登録ページ」より登録いただけます。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

指定クラブ訪問記  ~チャレンジドクラブ(高知県春野町)~

  ヒューヒューと木枯らしの笛を聞きながら、高知県立障害者スポーツセンターの「チャレンジドクラブ」に駆け込むと、「こんにちわー」「お世話になります」「寒いですねー」と元気なあいさつが飛び込んできました。すでに十分顔見知りの間柄ですが、変わらぬ笑顔がうれしく、思わず「ヤッホー」と答えたくなりました。
  訪問当日は御用納めの28日、年末の挨拶に訪れる人やら、各自身辺整理であわただしい様子です。行き交う言葉の合間をぬってチャレンジドクラブ訪問記のインタビューを始めました。

  まずは、椅子から立ち上がったチャレンジドクラブ代表者の小林所長。「高知県内の障がい者の声が行政に届くクラブづくりを目指す」と抱負を語り、「障がい者を支える人達が、楽しみながら黒子のように活躍できるクラブにしたい」と、目元口元に確かな自信を浮かべます。
  勢いづく所長に変わって、クラブマネジャーの片岡優世さんに「最初の頃、総合型ってどう思った?」と聞いてみました。
  片岡さんは、「う~ん」と小首をかしげていましたが、すぐに「はてな、はてな、はてな。」と回答し、車椅子のうえでカラカラと笑いました。実に分かり易いです。
  総合型クラブの歩き始めの頃を端的に表現した彼に、私は大きくうなずきながら、「総合型もこれくらい分かり易ければいいのに」と感じたものです。

  新婚ホヤホヤの片岡さんは、車椅子バスケットボールの名プレイヤーです。物腰柔らかく、変な力みなど微塵も感じられません。
  総合型クラブの説明にしても、楽しみながらやっているうちに、「ああ、これが総合型なのか、と分かってもらえればいい」「細かい説明は自分が分からないうちはしない、一緒に活動しているうち、分かってくれるろう」と気負いもてらいもありません。

  スポーツ教室等の種目を考えるにしてもしかりです。委員会ではなく、その場その場のみんなの思いつきや独り言ではじまります。するとみんな自分のやりたいことを好き勝手に言ってくれる。いいアイデアなら誰もが素直に、「それえいねぇ」ということになるようです。片岡さんの誘導術のたまものでしょうか。

  こうしてインタビューしている間にも、隣に座った男性職員から「私の趣味は釣りですからねー」というご意見?がさりげなく出てきました。これが次回のスポーツ教室に繋がるか否かは別としましても、まったく気軽に意見が出てくることに間違いはありません。
  まるでアイデア捻出会議がフルタイムで開催されているような感じです。
  私はこれまで、けっこう気合いの入ったクラブを見てきただけに、やや拍子抜けしたものの、居心地はとてもいいです。やわらかな安心感があります。

  片岡さんの言葉は続きます。「真剣になりすぎたら何もでん、ジョーダンで知恵を出し合うのがベスト」。確かに。
  委託事業1年目のヨチヨチ歩きが、コチコチになっていては、真っ直ぐ歩くことさえできないでしょう。大いに納得です。リラックスムードに包まれたチャレンジドクラブ。

  かといって、いい加減さは全くありません。事業計画書には、シッティングバレーボールや、キッズ教室、車椅子バスケットボールスキルアップ、チャレンジドクラブ大運動会などの教室や大会がビッシリと並べられ、いずれも適材適所の役割分担のもと快調にこなしています。
  委託事業追加金も満額請求し、チームワークのよさと事業意欲はピカイチです。
  クラブ広報誌もできあがっており、手作りの文面や画像レイアウトからは、楽しさと躍動感がありありと伝わってきます。  

  また、2006年の広報活動の一環として、チャレンジドクラブのシンボルマーク(大賞3万円)とキャッチコピー(大賞1万円)の募集が始まりました。締切りは平成18年2月28日です。
  私も只今思案中です。「障・健・スポーツ交差点  それゆけ!チャレンジドクラブ!」なんていうのはどうでしょうか。誰でも応募できますので、皆さんもふるってお願いします。
(連絡先は、下記参照)

  障がい者と健常者が一緒になってできるスポーツクラブづくりをめざすチャレンジドクラブ。
時には健常者に目隠しをしてもらい、あるいは車椅子に乗ってもらい、理解を深めるための立場逆転の試み。また、高知県内に点在する障がい者のためピンポイントの活動ではなく、中部、東部、西部に分けた全県下的な取り組み。
さらには、雄大なる高知の大自然を満喫できるプログラム、障がい者スキューバダイビング体験教室やヨット体験教室。沈む夕日を眺めながらのバーベキュー大会、等々。
小林所長の言うチャレンジド(神から挑戦という課題を与えられた人々)が、肩の力を抜きながらも、障がい者の新たなライフワークを創造しようと、レンガを積み上げるような活動を続けています。

  片岡さんの、「はてな、はてな、はてな」から始まったチャレンジドクラブ。
  片岡さんは、「クラブマネジャー養成講習会を受講した時には、総合型がどれだけの可能性をもっているか分からなかった。でも今は、何でもできるのが総合型だと思う」と目を輝かせます。

  障がい者と健常者が手をとり合い、グングン高く飛ぼうと試みるチャレンジドクラブ。
今後も、総合型の最注目クラブとして、チャレンジドクラブの活動を後押ししてゆきたいと思います。
(報告;小松弘幸  高知県クラブ育成アドバイザー)


【クラブの住所・連絡先】
〒781-0313  高知県吾川郡春野町内ノ谷1-1高知県立障害者スポーツセンター内
チャレンジドクラブ
TEL 088-841-0021   FAX 088-841-0065    
E-mail; challenge_do@yahoo.co.jp

障害者スキューバダイビング教室の様子
チャレンジドクラブ大運動会 チャンバラ祭り
車いすバスケットボールスキルアップ教室の様子