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問合せ・FAQ
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多くの自治体では、スポーツ少年団をはじめ、体育指導委員連絡協議会、体育協会の事務局を教育委員会内に置いているところが多く、それぞれの団体の自立を遅らせる原因となっている。また、住民サイドも、本来自らが果たすべき役割を行政側に持ち込んでいるのが現状である。しかし、自治体の財政状況は厳しく、行政のスリム化が進行している中で、行政への依存体質を見直し、住民が主役となって地域づくりに参画し、行政は支援機関となっていくことが望ましい姿といえよう。
NPO法人クラブレッツは、地域住民の力で立ち上げたクラブである。運営を支えるボランティアスタッフが50名、指導者は80名とマンパワーに恵まれている。住民主体のクラブをつくるため、まず「スポーツを考える会」と「青年ルネッサンス会議」という2つの会を2001年に立ち上げた。前者は、宇ノ気町の体育協会、体育指導委員、学校関係者、地域のサークル、行政の担当者等、約30名からなる集まり。後者は、職種も様々な宇ノ気在住の高校生から29歳までの若い人たちによる約30人の集まりであった。これまで同じテーブルにつくことのなかった多彩な人々が「まちづくりとスポーツクラブ」というテーマに基づき、それぞれの立場から「宇ノ気町のスポーツ」について意見を出し合い、「クラブレッツ」誕生の原動力になった。 クラブ設立後は、「地域のことは、地域に住む人々が協力して行う」という考え方を基本に、会員が有する経験、知識、技術、ノウハウ、そしてネットワークを最大限に生かした運営が行われている。財源については、設立当初は、補助金や助成金の割合が多かったが、年を追うごとに徐々に自主財源比率を上げていっており、2008年には財源の自立を図れるような運営を目指している。