スポーツリスクマネジメントの実践 ― スポーツ事故の防止と法的責任 ―
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85 3.応急手当 【出血】 出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえて、しばらく圧迫します。この方法が最も基本的で確実な方法です。包帯を少しきつめに巻くことによっても、同様に圧迫して止血することができます。 まず直接圧迫止血を行い、さらに医師の診療を受けるようにします。 ※感染防止のために、ビニール袋やビニール手袋などを使用することが推奨されています。 (出典)日本赤十字社ホームページ「応急手当について学ぶ」 【熱中症】 ・できるだけ早く風通しのよい日陰や、冷房が効いている室内などに避難させます。 ・本人が楽な体位にしますが、顔面が蒼白で脈が弱い場合は、足を高くした体位にします。 ・衣服を脱がせて、体から熱の放散を助けます。 ・意識があり、吐き気や嘔吐などがなければ、水分補給をさせます。スポーツ飲料か、薄い食塩水などを飲ませます。 ・露出させた皮膚に水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。氷嚢などがあれば、それを頚部、腋窩部(わきの下)、鼠径部(大腿の付け根、股関節部)に当てて皮膚の直下を流れている血液を冷やすことも有効です。また、体温の冷却はできるだけ早く行う必要があり、重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。 ・水分が補給できない、症状に改善が見られない、様子がおかしい、全身の痙攣があるなど、手当の判断に迷う場合は、ためらわずに救急隊を要請します。 ・救急隊を要請後も、救急隊の到着前から冷却を開始することが求められます。 ・意識がなく、普段どおりの呼吸がない場合は、一次救命処置の手順により手当を行います。 (出典)日本赤十字社ホームページ「応急手当について学ぶ」 日本赤十字社HP(http://www.jrc.or.jp/) 「応急手当について学ぶ」を印刷しておく (http://www.jrc.or.jp/study/safety/index.html) ※2015/1時点

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