スポーツリスクマネジメントの実践 ― スポーツ事故の防止と法的責任 ―
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65 (3)年齢別の事故発⽣率 表4は年齢別の事故発生件数を示したものです。この表によると、最も件数が多い年齢層が10~19歳であり、次いで0~9歳、40~49歳、30~39歳と続きます。 10~19歳は特に小学5、6年生に事故の発生が多く見られます。成長に従って自分の体力を過信する傾向が強いためです。この年齢層の子どもは指導者の言うことを受けいれない子どもが多い傾向にあります。指導者は指導力の発揮を心掛ける必要があります。 0~9歳は危険体験が少ないことから、意図せず危険な行為を行いやすいため、事故の発生が多くなる傾向が見られます。このため指導者は行動の監視に注意する必要があります。この年齢層は指導者の言うことを受け入れます。従って、危険な行動に気が付いたら躊躇せず指導することが必要です。 30~39歳、40~49歳は、「まだ動ける」という自分の体力を過信する傾向が強く見られます。指導者は参加者の経験、日常的なスポーツの活動状況を把握して、無理をさせないことが必要です。 表4 年齢別事故発生状況 020,00040,00060,00080,0000-9歳10-19歳20-29歳30-39歳40-49歳50-59歳60-69歳70-79歳80-89歳90-99歳不明単位︓件

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