スポーツリスクマネジメントの実践 ― スポーツ事故の防止と法的責任 ―
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1 はじめに スポーツにはケガが付きものである、と言われています。しかし、意識不明の重体や死亡に繋がる事故は、指導者がリスクマネジメントの意識を持つことで防ぐことができます。 本書は平成21年度から平成25年度の5年間の間で全都道府県において実施したリスクマネジメント研修会の内容を、各地で出た質疑の内容も含めて取りまとめたものです。 クラブ、また指導者にとって使いやすい章立てにしました。 第1章はスポーツリスクマネジメントの考え方と導入の必要性です。事故が発生したときのクラブや指導者に求められる責任は年々強まる傾向にあります。まずは、その必要性を知ってください。 第2章はスポーツ事故発生時の法的責任です。難しい内容ではありますが、事故が発生したときにどのような責任があるのかを知って下さい。 第3章は指導者としてのチェックポイントです。事故を起こさないために、活動前に行わなければならないポイントを示しました。 第4章はクラブ運営者のためのチェックポイントです。人・組織のリスク、情報のリスク、活動環境のリスク、経営面のリスクなど事故に関連するリスク以外の対応の他、イベント・大会運営時の対応、地震発生時の対応、障がい者スポーツへの対応についても解説しました。 第5章は事故発生時の基本対応です。ケガ人への対応、二次被害や被害拡大の防止への対応について解説します。 付録1は事故事例集です。クラブの事故防止への取組みにご活用ください。 付録2ではリスクマネジメントマニュアル雛型を掲載しました。こちらを基本に各クラブにあったマニュアルを作って下さい。 付録3は付録2のリスクマネジメントマニュアルの活用事例です。 本書がクラブの事故防止に役立てて頂ければ幸いです。

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