スポーツリスクマネジメントの実践 ― スポーツ事故の防止と法的責任 ―
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38 第4章 クラブ運営者のためのチェックポイント リスクマネジメント体制の構築について、クラブ運営者に聞くと、「日常業務に追われており、対応するための時間がない」「指導者任せになっている」「マニュアルがなくても困ったことはない」という話を聞きます。 しかし、このような状況になっている場合には、事故発生時には場当たり的な対応になったりすることも多く、場合によっては最悪の状況になるケースも少なくありません。時間や人員に余裕がない、または予算に余裕がない場合などは、例えば3年計画で取り組むなど、少しづつ無理なく実施することがポイントです。 本章では「リスクマネジメント体制構築のポイント」のほか、「人・組織のリスクへの対応」「情報リスクへの対応」「活動環境のリスクへの対応」「経営面のリスクへの対応」「指定管理者としての対応」「イベント・大会運営時の対応」「地震発生時の対応」「障がい者スポーツへの対応」についても、クラブ運営者が考えなければならないチェックポイントとして解説します。 本章のポイント リスクマネジメント体制構築のために必要なこと 責任体制の明確化 事故対応マニュアルの作成 緊急連絡網の作成 保険への加入 救急箱の設置 AEDの設置 リスクマネジメントをテーマとする勉強会の実施 応急処置(救急)講習への参加 リスク事例の収集 他クラブとの情報交換

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