スポーツリスクマネジメントの実践 ― スポーツ事故の防止と法的責任 ―
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10 2 リスクマネジメントの基本 図はリスクカーブと言われるものです。事故の発生前後のリスクの大きさを時間経過とともにイメージしたものです。 横軸は時間経過を示しており、右方向に経過します。縦軸はリスクの大きさを示しており、上にいくほど影響度が大きくなります。 (1)予兆への対応 事故が発生したとき、振り返ってみると、「あのプレーは危ないと思っていたんだ」「いつか大きな事故が起こると思っていた」と思うことがあるかと思います。これが「予兆」です。 ハインリッヒの法則というものがあります。一つの重大な事故の背景に、29の軽微な事故があり、その背景には300のヒヤリハット事例(たまたま事故には至らなかったが、危なかった事例)があると言われています。 「予兆」はヒヤリハット事例と同じです。重大な事故に至らないよう、この「予兆」の段階でしっかりと原因を見つけて、対応することが、大きな事故を発生させないポイントです。 時間マスコミ報道事態収拾平常時緊急時復旧時事故発生予兆リスクの大きさ危機管理(事後策)リスクマネジメント(事前策+事後策)※本来の定義(図)リスクカーブ

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