指導者の方へ
▶紙テープの長さは、高学年や運動能力の高い子どもは1m50cm、低学年や運動能力の低い子どもは70cmにするなど配慮しましょう。
▶各チームで優勝した人4人で決勝戦を行うのも楽しいでしょう。
▶下半身の筋力
▶巧緻性の向上
分析
このプログラムは、円周上での追いかけっこ形式の遊びですが、制限時間(5~10秒)が経過すると方向が逆になることで、追っている人と追われている人が逆転するところに特徴があります。このゲームの面白さは、相手のからだにタッチするのではなく、紙テープを捕まえることの難しさがあげられます。また、制限時間の間にもう少しで捕まえられそうなときに、逆方向になることで、一転、捕まえられる危機にさらされるスリルが面白さの一つとなっています。
体力要素から見た特徴
走能力や敏捷性などの体力要素の向上が期待される運動であることが特徴としてあげられます。運動特性との関係で見ると、走能力や敏捷性が、相手を「捕まえる―捕まえられる」という関係の中でいつの間にか高まるような遊びの構造になっている点、さらにそれが制限時間になると反転することから、より高い敏捷性が求められるとともに、必ずしも高い体力を有する人が勝つとは限らない遊びの構造をもった点が特徴です。
この運動プログラムは、要する運動時間は短いものの、運動強度は比較的に大きいものに位置づけられ、幼児から高学年まで楽しめるゲームです。また、道具が安価であり、日常的な活動に活用できるものと考えられます。幼児と高学年の子どもが同時に実施する場合は、高学年になるほど紙テープの長さを長くするなど、幼児への特別ルールの設定を含め、異年齢の子どもが同時に楽しめる工夫が重要です。