ACPについてのQ&A

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よくある質問と回答

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動きの質的評価は、年齢ごとに目標値(レベル)を設けて運動能力の優劣を評価するためのものではありません。一人ひとりの子どもの発達段階を確認し、次に引き出すべき動きを確認するためのものであるとお考えください。

個別の体力を引き出すのに最適な遊びというものはありません。遊びは、遊ぶ人数や時間の長さ、場所の広さなどを工夫することによって、子どもたちに与える刺激が変化するからです。従って、指導者には、そのような工夫を繰り返す中で、身につけさせたい動きや体力要素を子どもが体験・反復できているかを自分の目で確認することが望まれます。

どのような遊びを提供し、それをどのように応用、展開していくことが望ましいかについては、子どもの年齢ではなく、子どもの発達や経験によって異なります。指導者は、遊びを提供する際に、子どもたちが楽しく遊べているかについて注意深く観察しながら、状況に応じてアレンジしていくことが求められます。

必ずしも、直接的に主運動とつながる遊びをすべきとは考えていません。動きの多様化という点でいえば、むしろ主運動とは異なる動きを含んだ遊びをすることも大切ですし、ケガの予防などにもつながる可能性があります。基本的には、目の前の子どもたちが、楽しみながら積極的にからだを動かすことができるような遊びを選んでください。アクティブ・チャイルド・プログラムでは、子どもたちが遊びを楽しむことで、からだを動かすことが好きになってくれることを期待しています。

どのような遊びであっても、ルールや場の設定などを工夫することによって、異年齢で遊ぶことができます。異年齢の子どもたちが遊ぶ場合、はじめは指導者の手助けが必要になる場合もありますが、そのうち年上の子どもがプレーリーダーとなって年下の子どもの世話をしながら遊ぶようになるでしょう。指導者は、異年齢の遊びが始まるきっかけをつくってあげることが大切です。

まずは、指導者が楽しむことです。一緒に遊ぶと「大人に勝ちたい」という意識から、子どもはどんどん挑戦してくるでしょう。また、よい動きを大げさにほめたり、うまくいかなかったことを励ましたりすれば、遊びの場はより盛り上がります。常に、肯定的な雰囲気をつくるように心がけてください。

一般的に幼児の感情表現は一過性があります。泣いてしまう理由も様々ありますが、子どもの思いを受け止め、共感したり励ましたりしてあげてください。面白そうな場面を目にすれば、涙が乾かないうちに笑顔で参加することもあります。気持ちが向くように、やさしく背中を押してあげるような心がけが必要です。

活動の中で無理のない程度に導入していただければ、時間にこだわる必要はありません。例えば、5~10分間だけでも遊び方を工夫することにより、十分な運動量と様々な動きを引き出すことができます。あるいは、30分間ほどあれば、3~4種類の遊びを実践することができますので、子どもたちは思う存分、遊びを楽しめます。このため、全体の練習時間の約1/3~1/2を遊びに費やすスポーツ少年団もあるようです。

幼児期のトラブルは発達的にはとても大切な経験です。まずはお互いが自己主張を十分にできるように見守ることです。思いが伝えられず手が出てしまうこともあるかもしれませんが、その時は仲介役となってお互いの思いを他方に伝えられるようにしてください。決して頭ごなしに解決策を押し付けるのではなく、相互に納得できるようそのサポートをするという立場が望ましいといえます。
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